介護施設のホームページに載せるべき10の情報|利用者に選ばれるサイトの作り方

介護施設のホームページに載せるべき10の情報|利用者に選ばれるサイトの作り方

介護施設のホームページに必要な情報を徹底解説。利用者やご家族に選ばれる施設になるために掲載すべき10の必須コンテンツと、信頼を得るポイントを分かりやすくお伝えします。

介護施設のホームページを作ろうと思っているけれど、「何を載せたらいいのか分からない」と悩んでいませんか?

実は、介護施設のホームページに載せるべき情報には、利用者さんやご家族が本当に知りたいことがあります。それらを適切に掲載することで、信頼され、選ばれる施設になることができるんです。

この記事では、介護施設のホームページに必ず載せるべき10の情報を、現場目線で分かりやすく解説します。

なぜ介護施設のホームページに掲載する情報が重要なのか

介護施設を探しているご家族は、大切な家族を預ける場所を選ぶという、人生の大きな決断をしようとしています。

その際、約9割の方がインターネットで情報を検索し、複数の施設を比較検討するというデータがあります。

つまり、ホームページに適切な情報が掲載されていなければ:

  • 「情報が不透明で不安」と思われる
  • 他の施設に流れてしまう
  • 問い合わせにつながらない
  • 見学にも来てもらえない

逆に、利用者が知りたい情報をしっかり掲載すれば、信頼を得て選ばれる施設になれるのです。

介護施設のホームページに載せるべき10の必須情報

1. 施設の基本情報【最重要】

これは介護施設のホームページで最も基本的な情報です。

必ず載せるべき基本情報:

  • 施設名(正式名称)
  • 所在地(郵便番号、都道府県、市区町村、番地まで正確に)
  • 電話番号(タップで発信できるように設定)
  • FAX番号
  • メールアドレス
  • 営業時間・受付時間
  • 定休日
  • アクセス方法(最寄り駅、バス停、車でのアクセス)
  • 駐車場の有無

ポイント: 電話番号は目立つ場所に配置しましょう。高齢者のご家族は、まず電話で問い合わせたいと考える方が多いです。

Googleマップを埋め込むと、さらに親切です。スマートフォンから直接ナビゲーションを起動できます。

2. サービス内容の詳細

介護施設のホームページで最も重要なのが、どんなサービスを提供しているかという情報です。

掲載すべきサービス情報:

  • 施設の種類(特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、グループホーム、デイサービス、ショートステイなど)
  • 提供しているケアの内容(食事介助、入浴介助、排泄介助、機能訓練、レクリエーションなど)
  • 医療対応の範囲(看護師の配置、医療機関との連携、対応可能な医療的ケアなど)
  • 特色あるサービス(リハビリプログラム、認知症ケア、看取り対応など)
  • 1日のスケジュール(デイサービスの場合)

具体例:

「当施設では、理学療法士による個別リハビリを週3回実施しています。また、認知症専門のケアマネージャーが常駐し、お一人おひとりに合わせたケアプランを作成いたします」

このように、具体的に書くことで、他の施設との違いが伝わります。

3. 料金体系の透明な開示

介護施設を選ぶ際、料金は最も気になるポイントの一つです。

掲載すべき料金情報:

  • 入居一時金(該当する場合)
  • 月額利用料(基本料金)
  • 内訳(居住費、食費、管理費、介護サービス費など)
  • 介護度別の料金(要支援1〜要介護5まで)
  • 追加でかかる可能性のある費用(おむつ代、医療費、理美容代など)
  • 支払い方法

ポイント: 料金を明確に記載することで、信頼感が高まります。「詳しくはお問い合わせください」だけでは不十分です。

ただし、料金は複雑な場合もあるので、「料金シミュレーション」や「料金の目安」として分かりやすく提示する工夫も効果的です。

具体例:

「要介護3の方の場合の月額費用の目安:約15万円 (内訳:居住費5万円、食費4万円、管理費2万円、介護サービス費4万円) ※自己負担割合により変動します」

4. 施設の理念・方針

介護施設のホームページには、施設がどんな想いで運営されているかを伝えることが大切です。

掲載すべき内容:

  • 施設の理念・ビジョン
  • ケアの方針
  • 大切にしている価値観
  • 施設長からのメッセージ

ポイント: 理念や方針は、単なる綺麗事ではなく、具体的なエピソードとともに伝えましょう。

良い例:

「当施設では『その人らしい暮らし』を大切にしています。例えば、朝食の時間を入居者様ごとに選べるようにしたり、お部屋の家具は使い慣れたものをお持ち込みいただいています。小さなことですが、これまでの生活を続けられることを何より大切に考えています」

このように、理念が具体的な行動につながっていることを示すと、共感を得やすくなります。

5. スタッフ紹介

「どんな人がケアをしてくれるのか」は、利用者やご家族が最も知りたい情報の一つです。

掲載すべきスタッフ情報:

  • 施設長の紹介(写真と経歴、メッセージ)
  • 主要スタッフの紹介(介護士、看護師、ケアマネージャーなど)
  • スタッフの人数・体制(利用者何人に対してスタッフ何人など)
  • 保有資格(介護福祉士、看護師、理学療法士など)
  • スタッフの声(働く想いや、やりがいなど)

ポイント: できるだけ顔写真と名前を掲載しましょう。笑顔の写真があると、親しみやすさが伝わります。

具体例:

「介護福祉士 田中花子(勤続8年) 『利用者様の笑顔を見ることが何よりの喜びです。お一人おひとりのペースを大切に、寄り添ったケアを心がけています』」

6. 施設の設備・環境

介護施設のホームページには、実際の施設の様子が分かる情報が必要です。

掲載すべき設備情報:

  • 居室の写真(個室、多床室など)
  • 共用スペース(食堂、リビング、浴室、トイレなど)
  • 設備の特徴(バリアフリー、車椅子対応、特殊浴槽など)
  • 居室の広さ
  • 設備・備品(エアコン、テレビ、クローゼットなど)
  • 施設の外観・周辺環境

ポイント: 写真は明るく、清潔感のあるものを選びましょう。実際に利用者さんが過ごしている様子の写真があると、より雰囲気が伝わります(プライバシーに配慮して)。

バーチャルツアーや動画があると、さらに効果的です。

7. 1日の過ごし方・レクリエーション

「入居したら、どんな生活が送れるのか」をイメージしてもらうことが大切です。

掲載すべき内容:

  • 標準的な1日のスケジュール
  • 食事の内容・時間
  • レクリエーションの種類(体操、音楽療法、園芸、手芸、季節イベントなど)
  • 外出・外食の機会
  • 季節のイベント(お花見、夏祭り、クリスマス会など)

具体例:

「ある1日のスケジュール

  • 7:00 起床・朝食
  • 10:00 朝の体操
  • 12:00 昼食
  • 14:00 レクリエーション(折り紙教室)
  • 15:00 おやつの時間
  • 18:00 夕食
  • 21:00 就寝準備」

写真付きで紹介すると、より具体的にイメージしてもらえます。

8. 入居の流れ・条件

介護施設のホームページには、どうやって入居できるのかを明確に示す必要があります。

掲載すべき情報:

  • 入居条件(年齢、要介護度、医療的ケアの必要性など)
  • 入居までの流れ(問い合わせ→見学→面談→契約→入居)
  • 見学の予約方法
  • 必要書類
  • 入居時に準備するもの
  • 入居までの期間の目安
  • 体験入居の有無

ポイント: フローチャートや図解を使うと分かりやすくなります。

具体例:

「入居までの流れ

  1. お電話またはメールでお問い合わせ
  2. 施設見学(平日・土日対応可能)
  3. ご本人・ご家族との面談
  4. 入居のお申し込み
  5. 契約手続き
  6. ご入居(最短1週間程度)

体験入居も承っております(1泊2日〜)」

9. 採用情報・求人

介護業界は慢性的な人材不足に直面しています。求職者の約9割が応募前に施設のホームページをチェックするというデータがあります。

採用情報を充実させることは、利用者さんへの情報発信と同じくらい重要です。

掲載すべき採用情報:

  • 募集職種(介護士、看護師、ケアマネージャー、調理師など)
  • 雇用形態(正社員、パート、アルバイト、派遣など)
  • 給与・待遇(基本給、賞与、各種手当、昇給制度)
  • 勤務時間・シフト
  • 休日・休暇(年間休日数、有給休暇など)
  • 福利厚生(社会保険、退職金制度、資格取得支援など)
  • 応募資格(必要な資格、経験の有無など)
  • 研修制度(新人研修、スキルアップ研修、資格取得支援)
  • 職場の雰囲気(スタッフの声、1日の仕事の流れ)
  • 応募方法(電話、メール、応募フォーム)

ポイント: 給与や待遇を具体的に記載することで、応募者の不安を解消できます。「詳細は面接時に」だけでは、応募をためらってしまいます。

具体例:

「介護職員(正社員)募集 ・月給:22万円〜28万円(経験・資格により優遇) ・賞与:年2回(昨年度実績3.5ヶ月分) ・勤務時間:シフト制(早番7:00〜16:00、日勤9:00〜18:00、遅番11:00〜20:00) ・年間休日:110日 ・資格取得支援制度あり(介護福祉士受験費用全額補助) ・未経験者歓迎(充実した研修制度あり)」

スタッフの声も掲載しましょう:

「入職3年目 介護士 佐藤太郎 未経験で入職しましたが、先輩方が丁寧に教えてくれて安心でした。資格取得の支援もあり、働きながら介護福祉士を取得できました。利用者様の笑顔が何よりのやりがいです」

このように、実際に働いている人の声があると、求職者は入職後のイメージを具体的に描くことができます。

採用専用ページを作るのも効果的:

採用情報が多い場合は、「採用情報」として独立したページを作ることをおすすめします。そうすることで:

  • 求職者が情報を探しやすい
  • 採用に特化したSEO対策ができる
  • 施設の「働きやすさ」を深く伝えられる
  • 応募数の増加につながる

10. よくある質問(FAQ)

利用者やご家族からよく聞かれる質問をまとめておくと、不安を解消し、問い合わせのハードルを下げることができます。

掲載すべきFAQ:

  • 見学は予約が必要ですか?
  • 体験入居はできますか?
  • 医療的ケアはどこまで対応できますか?
  • 認知症でも入居できますか?
  • 面会時間は決まっていますか?
  • 外出・外泊はできますか?
  • ペットは連れて行けますか?
  • 入居後に介護度が上がった場合はどうなりますか?
  • 看取りには対応していますか?
  • 支払い方法は何がありますか?

ポイント: 実際によく聞かれる質問を集めましょう。回答は具体的に、分かりやすく書くことが大切です。

10. お知らせ・ブログ

介護施設のホームページには、「生きた情報」を発信する場所が必要です。

掲載すべき内容:

  • 施設からのお知らせ(休業日、イベント情報、新サービスなど)
  • 日々の活動報告(レクリエーションの様子、季節イベントなど)
  • スタッフブログ
  • 介護や健康に関するコラム

ポイント: 月2〜3回程度の更新で十分です。写真を多めに使うと、施設の雰囲気が伝わりやすくなります。

定期的に更新されていることで、「この施設はちゃんと運営されている」という信頼感にもつながります。

具体例:

「2025年10月5日 秋の運動会を開催しました!玉入れや綱引きで、皆様とても盛り上がりました。優勝チームには手作りメダルを贈呈。笑顔がたくさん見られた1日でした」

介護施設のホームページで信頼を得る5つのポイント

ポイント1:写真を豊富に使う

文章だけでなく、施設の雰囲気が伝わる写真をたくさん掲載しましょう。

  • 明るく清潔感のある施設内の写真
  • スタッフの笑顔の写真
  • 利用者さんが楽しく過ごしている様子(プライバシーに配慮)
  • 食事の写真

ポイント2:利用者・ご家族の声を載せる

実際に利用している方や、そのご家族の声は、最も信頼性の高い情報です。

「入居前は不安でしたが、スタッフの皆さんが温かく迎えてくれて、母も笑顔が増えました」(70代女性のご家族)

このような生の声があると、安心感が高まります。

ポイント3:スマートフォンで見やすく

介護施設を探している方の多くが、スマートフォンでホームページを閲覧します。

  • 文字は大きめに
  • ボタンは押しやすいサイズ
  • 電話番号はタップで発信できるように
  • ページの読み込み速度を速く

ポイント4:お問い合わせしやすい導線を作る

ホームページのどのページからも、簡単に問い合わせできるようにしましょう。

  • 電話番号を画面上部に固定表示
  • お問い合わせフォームを設置
  • 見学予約ボタンを目立つ場所に
  • LINEでの問い合わせにも対応

ポイント5:定期的に情報を更新する

情報が古いままだと、「管理されていない施設」という印象を与えてしまいます。

月2〜3回、お知らせやブログを更新するだけで、「活発に運営されている施設」という印象になります。

介護施設のホームページで避けるべき3つのNG

NG1:情報が不足している

「詳しくはお問い合わせください」ばかりでは、利用者は不安を感じます。基本的な情報はしっかり掲載しましょう。

NG2:料金が分からない

料金を明示しないことは、不信感につながります。複雑な場合でも、目安や事例を示すことが大切です。

NG3:古い情報のまま放置

「2020年」の日付のお知らせが最新だと、「今も営業しているのか?」と不安になります。

介護施設のホームページ制作で迷ったら

「自分たちで作るのは難しそう」 「何から始めたらいいか分からない」

そんな方は、介護・医療分野に詳しいホームページ制作会社に相談することをおすすめします。

制作会社を選ぶポイント:

  • 介護施設のホームページ制作実績が豊富
  • SEO対策に詳しい
  • 制作後の運用サポートがある
  • 料金が明確
  • コミュニケーションが取りやすい

初回相談は無料のところも多いので、まずは気軽に相談してみましょう。

まとめ:利用者目線の情報発信が選ばれる秘訣

介護施設のホームページに載せるべき10の情報を振り返りましょう。

  1. 施設の基本情報
  2. サービス内容の詳細
  3. 料金体系の透明な開示
  4. 施設の理念・方針
  5. スタッフ紹介
  6. 施設の設備・環境
  7. 1日の過ごし方・レクリエーション
  8. 入居の流れ・条件
  9. よくある質問(FAQ)
  10. お知らせ・ブログ

これらの情報を、利用者さんやご家族の目線で、分かりやすく、丁寧に掲載することが、選ばれる介護施設になるための第一歩です。

完璧なホームページを最初から作る必要はありません。まずは基本的な情報から掲載して、少しずつ充実させていけばいいんです。

大切なのは、「利用者さんやご家族が知りたい情報は何か?」を常に考え続けること。その姿勢こそが、信頼される施設づくりにつながります。

あなたの施設の温かいケアを、ホームページを通じて、もっと多くの方に届けてください。


よくある質問

Q1:介護施設のホームページに最低限必要な情報は何ですか?

A:施設の基本情報(名称、所在地、電話番号)、サービス内容、料金、アクセス方法の4つは必須です。これらがないと、利用者は不安を感じます。

Q2:料金は全て公開しなければいけませんか?

A:全ての細かい料金まで公開する必要はありませんが、基本料金や目安は明示すべきです。「詳しくはお問い合わせください」だけでは不十分です。

Q3:スタッフの顔写真は必ず載せるべきですか?

A:必須ではありませんが、顔写真があると親近感と信頼感が高まります。少なくとも施設長や主要スタッフの写真は掲載することをおすすめします。

Q4:ホームページの更新頻度はどのくらいが適切ですか?

A:月2〜3回程度で十分です。お知らせやブログを定期的に更新することで、「活発に運営されている」という印象を与えられます。

Q5:利用者のプライバシーに配慮しながら、施設の様子を伝えるにはどうすればいいですか?

A:後ろ姿や手元の写真、イベントの全体風景などを使用しましょう。顔が写る場合は、必ず本人・ご家族の許可を得てください。


読んでくださって、ありがとうございました。

P.S. 「ホームページを作りたいけど、何から始めたらいいか分からない」そんな方は、お気軽に無料相談をご利用ください。

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この記事を書いた人

岡田千秋
(株)RadiantCoCo 代表取締役/介護事業所CMO経験あり
介護福祉士・Webクリエイター エキスパート

介護現場の実務とデジタル・デザインを横断する専門家。介護業界のブランディング、Web制作、集客設計(SEO/広告/SNS)まで 現場視点×経営視点で支援します。信頼できる情報発信を重視し、「介護×デザイン×テクノロジー」をテーマに活動中。

  • 専門分野: 介護DX/採用・広報/Webマーケティング/ブランド設計
  • 提供価値: 現場に根ざした施策設計、成果につながるクリエイティブ、再現性ある運用体制づくり


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